令和8年熊本地震で被災された皆さまへ

このたびの地震で被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。事業の再建に使える補助金・融資の解説をまとめました。

くまもと事業者再出発支援補助金は誰が申請する?賃貸物件・テナント・代表者名義の建物

令和8年熊本地震で被災した施設・設備を直す「くまもと事業者再出発支援補助金」は、申請できる人が原則として「施設・設備の所有者」に決まっています。借りている店舗や工場、代表者個人の名義の建物を会社が使っている場合など、「誰が申請するのか」で迷う場面は少なくありません。熊本県の手引き(令和8年10月5日更新)とQ&A(令和8年10月13日更新)をもとに、場面ごとに整理しました。

大家さんと店子さん、会社と代表者個人のように、2人以上が関わる場面では、話し合いや契約書の用意に時間がかかります。誰が申請するかを先に決めておくと、そのあとの書類づくりが進めやすくなります。

この記事のポイント

  • 申請できるのは施設・設備の所有者で、しかも所有者自身が復旧の費用を払っていることが必要です
  • 借りている店舗・工場は、原則として大家さん(リース品はリース会社)が申請します。店子が大家さんから物件を譲り受けた場合は、店子が申請できます
  • 賃貸物件が対象になるのは、地震のときの店子が復旧後も入居するなど、3つの条件を満たす場合です
  • 代表者個人の名義の建物を会社が使っている場合は、代表者個人が申請し、会社との賃貸借契約書や使用貸借契約書を出します
  • 大家さんが大企業・みなし大企業の場合、その賃貸物件は対象になりません

基本:申請するのは所有者で、払うのも所有者

補助金を申請できるのは、施設または設備の所有者です。しかも、申請者自身が復旧の費用を払っている必要があります。所有者ではない人が復旧の費用を払ったり、修繕をしたりしていても、その人は申請できません。

ただし、所有者が、その人に復旧費用に当たる額を支払っていることがはっきりしている場合に限り、所有者が申請できます。「借りている人がとりあえず直してしまった」場合は、所有者との間でお金のやりとりを整理しておくことが大切です。

借りている店舗・工場が被災したとき

借りている店舗が被災しました。店子が申請できますか?

原則として、申請するのは所有者である大家さんです(設備のリース品はリース会社)。店子が大家さんから物件を譲り受けたうえで、店子が申請することはできます。

賃貸物件が対象になる条件は?

賃貸物件やリース品は原則として対象外ですが、次の3つを満たす場合に、例外として対象になります。

  • 最終的な使用者が、事業用として使っていること
  • 令和8年熊本地震のときに入居していた店子が、復旧後も引き続き入居すること
  • 店子自身が補助対象者であること(大企業や任意団体、風営店は不可)

店子が補助の対象にならない事業者である場合や、復旧したあとに店子が退去した・入れ替わった場合は、その部分は面積で按分して対象から外されます。たとえば商業ビルに店子が10者いて、そのうち数者が条件を満たさない場合は、その店子が使う面積が対象外になります。アパートやマンションなど住居用の賃貸物件と、月極駐車場・時間貸しの駐車場は、対象になりません。

大家さんが大企業の場合は?

賃貸物件の所有者が大企業・みなし大企業の場合は、対象になりません。

地震のあとに大家さんが変わりました。

店子が復旧後も引き続き事業に使う場合に限り対象になり、申請するのは新しい大家さんです。店子が大家さんから物件を譲り受けて、店子が申請することもできます。

賃貸物件で出す書類

賃貸物件・リース品を申請するときは、使っている人が分かる賃貸借契約書・リース契約書などの写しを出します。対象にならない店舗の分も含めて必要で、対象にする部分の契約書は、契約期間が地震のときと交付申請のときの両方を含んでいる必要があります。書面で契約していない場合は、改めて書面で契約を交わし、その写しを出します。

あわせて、使用者(店子など)の履歴事項全部証明書(個人は住民票)・誓約書・役員等名簿も出します。

会社と代表者個人、共有、相続

代表者個人の名義の建物を、会社が使っています。

申請できるのは所有者なので、代表者個人が申請します。このとき、賃貸借契約書や使用貸借契約書などで、代表者個人と会社の間の貸付関係が分かる資料を出します。

建物が共有名義です。

共有者の中から代表者を決めて、代表者が申請します。代表者以外の共有者全員から、代表者が申請することに同意する「共有財産における同意書」(県の様式)と、熊本県税に未納がないことの証明書(納税証明書:28号様式)が要ります。共有者が法人なら履歴事項全部証明書、個人なら住民票も出します。共有者の中に補助の対象にならない人(中小企業者以外の事業者など)がいる場合は、持分に応じて補助金額を計算します。

登記の名義人が亡くなっています。

相続登記をしたうえで、新しく登記名義人になった所有者が申請します。

所有者が行方不明で、申請書を作れません。

今回の地震に限らず、所有者が行方不明で申請書を作れない場合は、不在者財産管理人を選ぶか、所有者の法定相続人の代表者が、ほかの法定相続人の同意書を取ったうえで申請します。

申請したあとに、相続や法人成りがありました。

交付決定のあとに、相続や合併、法人成りなどで補助事業者が変わる場合は、変更交付申請が要ります。

車両・設備のリースと割賦

割賦(ローン)で買った車両で、車検証の所有者が販売会社になっています。

被災した使用者の事業の継続に欠かせない車両であれば対象になり、申請するのは車両の登録上の所有者です。交付申請の前に残りの支払いを済ませて所有権を移し、自分が所有者として復旧することもできます。

リースで使っていた設備が被災しました。

原則としてリース会社が申請者になります。なお、自分で持っていた設備を、被災後にリースで復旧する場合は対象になりません。被災後にやむなくリースに切り替えて使っていた設備で、リース契約を解除し、残りを払って所有権を移した場合は対象になります。

出典・参考

Q&Aは随時更新されます。申請の前に、熊本県のページで最新の内容を確かめてください。

まとめ

くまもと事業者再出発支援補助金を申請できるのは、施設・設備の所有者で、復旧の費用も所有者自身が払っていることが必要です。借りている建物は原則として大家さんが申請し、地震のときの店子が復旧後も入居することなど3つの条件を満たす場合に対象になります。代表者個人の名義の建物は代表者個人が申請し、会社との貸付関係が分かる契約書を出します。

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ノーサイド行政書士法人は、熊本の補助金申請を支援している行政書士法人です(経済産業省の認定経営革新等支援機関)。大家さんと店子さん、会社と代表者個人など、関わる方が複数いる場合も、誰が申請し、どの書類をそろえるかを一緒に整理します。

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