【公募の日程について】
公募は回ごとに期間を区切って行われます。いま受け付けている回と締切は、SII(環境共創イニシアチブ)の公式サイトで確認できます。
最新の情報は省エネ・非化石転換補助金の公式サイトでご確認ください。
補助率と補助上限額は、公募回ごとに変わります。そのため、このページではあえて金額を書いていません。
省エネ補助金(省エネ・非化石転換補助金)とは
工場や事業所の設備を、省エネ性能の高いものに入れ替えるときに使える補助金です。正式には令和7年度補正予算「省エネ・非化石転換補助金」といいます。
電気代やガス代が上がり続けるなかで、設備を新しくして光熱費そのものを下げるための制度です。
2つのタイプがあります
| 工場・事業場型 | 工場や事業所をまるごと省エネ化する、規模の大きい取り組み。エネルギー使用量をどれだけ減らせるかを計算して申請します |
|---|---|
| 設備単位型 | エアコン・照明・変圧器・ボイラー・産業用モーターなどを、対象として登録されている高効率の機種に入れ替えるもの。こちらのほうが手続きは軽くなります |
中小企業がまず検討するのは「設備単位型」であることが多いです。対象になる機種はあらかじめ登録されているので、「入れ替えたい設備が対象に入っているか」から確認します。
ここに注意してください
- 契約・発注は、交付決定を受けてからです。申請しただけで先に発注すると、対象外になります
- 対象として登録されている機種でないと使えません。「省エネ性能が高い」だけでは足りません
- 公募期間が短いことがあります。公表されてから準備を始めると間に合わないことがあります
ほかの制度と組み合わせられることがあります
設備の入れ替えは、省エネの補助金だけでなく、ほかの補助金の対象になることもあります。また、熊本県や市町村が独自に用意している制度が使えることもあります。
どれを狙うのが一番よいかは、設備の種類と金額、そして時期で変わります。そこからご相談ください。
事業所の電気代は、どこで決まっているか
九州電力の法人向けの説明では、電気料金は「基本料金」「電力量料金」「燃料費等調整額」「再エネ賦課金」を足したものとされています。
- 基本料金 契約電力(kW)に応じて決まる部分です。使う電力のピークが高い事業所ほど大きくなります。
- 電力量料金 使った電力量(kWh)に応じてかかる部分です。
- 燃料費等調整額 中心になるのは、火力発電の燃料(原油・液化天然ガス・石炭)の価格の変動を毎月の料金に反映させる「燃料費調整」です。九州電力では、高圧以上のお客さまについて、2026年11月分(契約電力500kW未満は12月分)の電気料金から、反映に使う平均燃料価格の期間を「3〜5か月前の3か月平均」から「3か月前の単月」に見直すとしています。燃料価格の動きが、これまでより早く請求に表れるということです。
- 再エネ賦課金 使った電力量に応じてかかる部分です。
このうち単価は、事業所の努力では動かせません。事業所で動かせるのは、使う電力量とピークです。そして、工場や店舗、事務所で電気を使っているのは、ほとんどが空調や冷凍・冷蔵、照明、モーターといった設備です。電気代を本気で下げるには、設備そのものの効率を上げることになります。そのときに使えるのが省エネ補助金です。
どんな設備が対象になるか(設備単位型)
設備単位型の中心になる「従来枠」は、SII(環境共創イニシアチブ)があらかじめ基準を定め、「指定設備」として公表した設備へ更新する事業です。いまの公募要領では、次の設備区分が挙げられています。
| 区分 | 設備 |
|---|---|
| ユーティリティ設備 | 高効率空調(業務・産業用エアコン等)、産業ヒートポンプ、業務用給湯器、高性能ボイラ、高効率コージェネレーション、低炭素工業炉、変圧器、冷凍冷蔵設備、産業用モータ、制御機能付きLED照明器具 |
| 生産設備 | 工作機械、プラスチック加工機械、プレス機械、印刷機械、ダイカストマシン |
- 多くの設備は、SIIが公表している指定設備一覧で、入れ替えたい機種が対象かを型番から確かめられます。ただし、低炭素工業炉と産業用モータ(モータ単体・ポンプ・送風機)は型番が事前に公表されないため、基準を満たしているかを申請する側で確かめて申請します。
- 設備単位型(従来枠)は、今ある設備を入れ替える「更新」が対象です。
- 省エネの要件として、省エネ率10%以上、省エネ量1kl以上、経費当たり省エネ量1kl/千万円以上のいずれかを満たす必要があります(いまの公募要領の場合)。
- エネルギーマネジメントシステム(EMS)は、設備単位型では設備の導入と組み合わせる形でだけ申請できます(エネルギー需要最適化型)。EMSだけを入れたい場合は、工場・事業場型で申請します。
工場・事業場型は、事業所(申請単位)全体での省エネ率などの要件を満たす事業が対象で、枠によっては設備ごとの省エネ要件や投資回収年数の要件もあります。
病院・介護施設・ホテル・倉庫も対象になりえます
公募要領でいう「中小企業者等」には、中小企業基本法の中小企業者(みなし大企業を除く)と個人事業主のほかに、会社法上の会社以外の法人(医療法人、社会福祉法人、NPO法人など)で従業員が300人以下の法人も含まれます。病院や介護施設、ホテル、倉庫、店舗など、空調や冷凍・冷蔵、照明を一日中動かしている事業所ほど、設備の入れ替えの効果が大きくなります。
- 年間のエネルギー使用量が原油換算1,500kl以上の事業者(省エネ法の特定事業者等)は、省エネ法にもとづく中長期計画書と定期報告書を出していることに加えて、定期報告の情報を開示する制度への参加を宣言し、開示シートを公表することも要件です。
- 事業活動に使っていない設備の更新や、専ら居住を目的とした事業所・居住エリアの設備は対象外です。
- 公募要領には、天災その他の不可抗力(令和8年熊本地震による被災など)で事業に使えなくなった設備を更新する場合は、認められる場合があると書かれています。その場合は、申請の時にSIIへ申し出て、事前に協議します。
申請から入金までの流れ(設備単位型)
- 申請の前に、異なる販売事業者3者以上に見積を依頼します(競争入札でもかまいません)。申請書類には3者分の見積書が必要で、公募要領で決められた日以降に発行され、申請の時点で有効なものであることが条件です。
- SIIのホームページでアカウントを登録し、補助事業ポータルに必要事項を入力して申請書類を作り、書類一式をSIIに郵送します。
- 審査を経て、採択・交付決定となります(必要に応じて個別のヒアリングがあります)。
- 契約・発注は、必ず交付決定日以降に行います。
- 設備の設置、既存設備の撤去、検収、支払を終えた日が事業完了日です。既存設備は原則として事業完了日までに撤去します。
- 事業完了後、実績報告書を出し、書類検査と現地調査による確定検査を受けます。
- 補助金の額が確定したら精算払請求書を出し、補助金が支払われます。
- そのあと成果報告として、導入した設備の最低1週間以上のエネルギー使用量の実測データなどを使って、省エネの効果を報告します。
つまずきやすい点
- 補助の対象は、見積の最低価格が上限です。補助対象経費は、原則として3者以上の価格競争の結果による最低価格が上限になります。
- ほかの補助金と、同じ経費で重ねて使うことはできません。ただし、地方公共団体の一般財源(使い道が決まっていない財源)による補助金との併用は認められています。中小企業経営強化税制との併用も可能です。
- 事業完了の予定日は守ります。申請した完了予定日から遅れると、補助の対象にならない場合があります。遅れそうなときは、速やかにSIIへ連絡します。
- 補助金で入れた設備は、法定耐用年数の間は勝手に処分できません。処分するときは事前にSIIの承認が必要で、補助金の返還が発生する場合があります。
- 一定期間、既存設備と並べて動かす必要がある場合は、やむを得ない事情があるときに限り、事前にSIIへ相談し、交付申請の時に理由書を出します。
省エネ補助金のよくあるご質問
自宅のエアコンの買い替えにも使えますか?
使えません。専ら居住を目的とした事業所や居住エリアの設備は対象外です。ご家庭でできる節電は、エアコンと電気ストーブはどちらが安い?|暖房・冷房・照明・冷蔵庫の電気代を下げる方法にまとめています。
見積は、いつ取ればよいですか?
申請の前に取っておく必要があります。申請書類に3者分の見積書が要るためです。見積は、公募要領で決められた日以降に発行されたものが有効です。一方、契約・発注は交付決定日以降でなければいけません。見積と発注の順番を取り違えないようにします。
ほかの補助金と組み合わせられますか?
同じ経費に、ほかの補助金を重ねて使うことはできません。ただし、地方公共団体の一般財源による補助金とは併用できます。どれを使うのが一番よいかは、設備の種類と金額、時期で変わるので、組み合わせから考えます。
熊本地震で壊れた設備の入れ替えにも使えますか?
公募要領では、令和8年熊本地震による被災など、不可抗力で事業に使えなくなった設備を更新する場合は、認められる場合があるとされています。申請の時にSIIへ申し出て、事前に協議する必要があります。
このページの内容は、省エネ・非化石転換補助金の公式サイトで公開されている公募要領(設備単位型・工場・事業場型)と、九州電力の燃料費調整制度の説明にもとづいています。
ご相談ください
補助金は、公募が始まってから動くと間に合わないことがあります。事業計画をまとめ、必要な書類をそろえ、数字の裏付けを作るのに時間がかかるからです。
いまは、次の公募に向けて準備する時期です。「うちが対象になるのか」「どの制度を狙うのがよいか」からご相談いただけます。
対象にならないと分かったときは、その理由も含めて正直にお伝えします。お問い合わせはこちら
報酬はお見積りします。制度と事業の規模によって変わるためです。
