「前に持続化補助金を使ったけれど、もう一度申請できるのか」「前回と似た設備をまた入れたいが大丈夫か」というご質問を、熊本の事業者の方からよくいただきます。答えは、過去の補助事業がいつ終わったか、事業効果の報告(様式第14)を出したか、今回の取組が前回と違うか、で決まります。
この記事では、小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回の公募要領(第8版・2026年7月21日)にもとづいて、もう一度申請するときの決まりを整理しました。第20回の公募要領は、第7版から第8版に変わったときにこの部分が書き換わっているので、古い情報で判断しないよう注意してください。
この記事のポイント
- 過去に持続化補助金で補助事業をした事業者は、補助事業が終わった月の翌月から1年が過ぎ、様式第14(事業効果および賃金引上げ等状況報告書)を出し終えていれば、第20回に申請できます
- 様式第14を出していない事業者は、第20回の補助対象外です
- 前回と同じ事業と見受けられる場合は不採択になります。前回と違う新しい事業であることを、申請の画面に書く必要があります
- 過去に補助事業をした回数に応じて、審査で段階的に減点調整されます
- 第20回で採択された事業者は、次に申請できるのが「様式第14を出し終えてから、さらに1年後」になります
もう一度申請できる条件

公募要領は、過去に持続化補助金で採択されて補助事業を実施した事業者について、「事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年間が経過し」、様式第14の「提出を完了している場合に、申請が可能」と定めています。対象になる過去の補助金は、次の4つです。
- 小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉(第1回〜第16回の〈一般型〉を含む)
- 小規模事業者持続化補助金〈コロナ特別対応型〉
- 小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉
- 小規模事業者持続化補助金〈創業型〉
このうちどれかで補助事業をして、様式第14を出していない事業者は、第20回の補助対象外です。事務局から不備を指摘されている場合は、第20回の申請受付締切(2026年12月15日)までに直っている必要があります。代表者が変わっていても「過去の補助事業者」にあたる、とも書かれています。
「1年」の数え方と様式第14

様式第14は、補助事業が終わってから1年間の事業の効果(賃金引上げ特例などを使った場合は賃金の状況も)を報告するものです。交付規程では、原則として事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年間を報告の期間とし、その期間が終わった翌日から30日以内に出すことになっています。
たとえば補助事業が2025年10月に終わった場合、報告の期間は2025年11月から2026年10月までの1年間で、様式第14はその後30日以内に出します。2026年12月15日の第20回の締切までに出し終えていれば、第20回に申請できます。逆に、補助事業の終わりが遅く、締切までに1年が過ぎない場合や、様式第14を出し終えていない場合は、第20回には申請できません。
| 区分 | 第20回に申請できるか |
|---|---|
| 持続化補助金を使ったことがない | 申請できる |
| 終了の翌月から1年が過ぎ、様式第14を出し終えた | 申請できる |
| 1年が過ぎていない、または様式第14が未提出 | 申請できない |
前回と似た取組は申請できるか

前回と同じ事業だと見受けられる場合は、不採択になります。公募要領は、過去に持続化補助金で採択されて補助事業をした事業者に、これまでの補助事業と異なる事業であることを、電子申請システムの確認事項入力(様式2)の欄に書くよう求めています。採択後に同じ事業だと分かった場合も、さかのぼって採択が取り消されます。
審査でも、過去に補助事業をした事業者については、前回の事業の結果を踏まえた計画になっているか、過去の補助事業と比べて明確に異なる新たな事業か、という観点で見る、と書かれています。前回の実績報告書(様式第8)の写しを求められることもあります。
つまり、前回と似た機械や広告であっても、それだけで申請できないわけではありません。ただし「前回は何をして、どういう結果だったか」「今回はそれと何が違い、何を新しく狙うのか」を、計画の中で説明できないと通りません。当法人では、前回の申請書と実績報告書を並べて読み、重なる部分と新しい部分を整理してから計画を書き始めます。
使った回数に応じた減点調整

公募要領には「より多くの事業者に補助事業を実施いただけるよう、過去の補助事業(全国対象)の実施回数等に応じて段階的に減点調整を行います」と書かれています。実施した回数が多いほど不利になる仕組みです。何点減るかは公表されていません。
また、持続化補助金では、同じ補助事業(取組)について国の他の補助金と重ねて受け取ることはできません。同じ内容でほかの国の補助金にも申し込んでいる場合は、重ねて採択されない、とも書かれています。
第20回で採択されたら、次はいつ申請できるか

第20回の公募要領(第8版)には、第20回で採択されて補助事業をする事業者は、事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年が過ぎ、様式第14を出し終えたあと、さらに1年が過ぎてから再度の申請ができる、と書かれています。第20回で採択されると、次の申請までの間隔が、これまでより1年長くなるということです。
なお、第20回の公募要領が最初に公開されたとき(第7版・2026年5月27日)は、過去に補助事業をした事業者すべてに「様式第14を出し終えてから、さらに1年」が求められる書き方でした。2026年7月21日の第8版で、過去の事業者は「1年が過ぎて様式第14を出し終えていれば申請できる」に戻り、「さらに1年」は第20回で採択される事業者にだけかかる形に書き換えられています。第7版の内容で「あと1年は申請できない」と判断していた方は、第8版で確かめ直してください。
よくある質問

前回の申請は不採択でした。次の回に出し直せますか?
出し直せます。ここで説明した申請の制限は、採択されて補助事業を実施した事業者にかかるものです。不採択だった事業者には、この制限はかかりません。
様式第14は、補助事業が終わったらすぐ出せますか?
すぐには出せません。補助事業が終わった月の翌月から1年間の事業の効果を報告するもので、その1年が終わってから30日以内に出します。
代表者が替わった会社も「過去の補助事業者」になりますか?
なります。公募要領に、代表者等が変更になった場合も「過去の補助事業者である」に該当する、と書かれています。
熊本地震の災害支援枠で申請する場合も同じですか?
違います。災害支援枠(令和8年熊本地震)の公募要領は、過去の補助事業の様式第14が未提出の事業者を対象外としていますが、補助事業は終わっていても様式第14の提出期限がまだ来ていない場合は除く、としています。通常枠のような「1年が過ぎていること」の条件はありません。ただし、過去の補助事業と同じ事業と見受けられる場合は不採択になる点、事業内容や経費が過去の回と重なる場合は補助金額が減る可能性がある点は、災害支援枠にも書かれています。
出典・参考
- 小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回公募 公募要領 第8版(商工会議所地区)
- 同 公募要領の新旧対照表(第6版・第7版から第8版、商工会地区)
- 小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉交付規程(商工会議所地区)
- 小規模事業者持続化補助金〈一般型 災害支援枠(令和8年熊本地震)〉1次公募 公募要領 第2版(商工会議所地区)
まとめ
前に持続化補助金で補助事業をしていても、補助事業が終わった月の翌月から1年が過ぎ、様式第14を出し終えていれば、第20回に申請できます。前回と同じ事業は不採択になるので、前回の結果を踏まえて何が新しいのかを計画で示す必要があり、利用回数に応じた減点調整もあります。
第20回で採択されると、次の申請は様式第14を出し終えてからさらに1年後になります。今回使うか、次の機会に回すかも含めて、前回の補助事業の終了月と様式第14の提出日を確かめてから決めてください。
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ノーサイド行政書士法人は、熊本の補助金申請を支援している行政書士法人です(経済産業省の認定経営革新等支援機関)。前回の申請書と実績報告書をお持ちいただければ、今回申請できるか、前回と何を変えるべきかを一緒に整理します。
