令和8年熊本地震で被災された皆さまへ

このたびの地震で被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。事業の再建に使える補助金・融資の解説をまとめました。

熊本の中小企業はどこに相談?経営・補助金・事業承継・販路の相談先まとめ

「経営のことを相談したいけれど、熊本ではどこに行けばいいのか分からない」というお声を、熊本の経営者の方からよくいただきます。公的な相談先はいくつもありますが、それぞれ得意な分野が違うため、相談の中身に合わない所へ行くと、別の所を紹介されて遠回りになりがちです。

この記事では、熊本の中小企業・小規模事業者が使える公的な相談先を、「売上・販路」「事業承継・M&A」「補助金」「地震後の借入」といった相談の中身ごとに整理します。所在地・電話番号・受付時間は、2026年10月30日に各機関の公式ページや国の発表で確かめたものです。

この記事のポイント

  • 売上の伸ばし方・販路・事業計画など経営全般の相談は、熊本県よろず支援拠点(益城町)が受けています
  • 後継者・会社の引継ぎ・M&Aの相談は、熊本県事業承継・引継ぎ支援センター(熊本商工会議所5階)が専門です
  • 持続化補助金の申請には、地域の商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4)が欠かせません
  • 令和8年熊本地震で被災し、借入の返済が重くなった事業者には、熊本産業復興相談センターが開設されています
  • 補助金の申請書づくりを外部に頼むときは、公募要領が定める決まり(第三者の支援の記載など)を先に知っておきます

相談の中身で、相談先が変わる

相談の中身ごとの熊本の公的な相談先の一覧表

熊本の公的な相談先は、相談の中身で選びます。どこも中小企業の相談を受ける機関ですが、得意な分野と、その後につないでくれる支援が違います。

相談の中身主な相談先所在地・電話
売上・販路・事業計画など経営全般熊本県よろず支援拠点上益城郡益城町田原2081-10/096-286-3355
後継者・会社の引継ぎ・M&A熊本県事業承継・引継ぎ支援センター熊本市中央区横紺屋町10 熊本商工会議所5階/096-311-5030
持続化補助金・地域の経営の相談地域の商工会・商工会議所地域ごとに異なる(下の一覧のページ)
地震で被災し、借入の返済が重い熊本産業復興相談センター熊本商工会議所ビル3階/096-311-1288
ものづくり企業の受注先探し・取引のトラブル公益財団法人くまもと産業支援財団上益城郡益城町大字田原2081番地10/096-289-2437(ビジネスマッチング推進室)、取引の悩みは0120-418-618(取引かけこみ寺直通)

迷ったときは、まず「いちばん困っていることは何か」を一つに決めてから相談先を選ぶと、話が早く進みます。

経営全般の相談は「熊本県よろず支援拠点」

熊本県よろず支援拠点で相談できる主な内容

売上が伸びない、新しい商品を売り出したい、事業計画を作りたいといった経営全般の相談は、熊本県よろず支援拠点が受けています。よろず支援拠点は国が47都道府県に設置している相談先で、熊本県の拠点は公益財団法人くまもと産業支援財団が事務局を務めています。

熊本県よろず支援拠点が公式ページで挙げている支援には、次のようなものがあります。

  • 経営全般:売上拡大のシナリオづくり、事業計画書・経営改善計画書・経営革新計画書の作成支援、創業支援、財務分析など
  • 販売促進・広報:ブランド・コンセプトの設計、商品パッケージ、販売促進ツール、プレスリリース、ホームページ作成の支援など
  • 出張相談会・セミナー:金融機関や支援機関と連携して、県内各地で相談会を開いています
項目内容
所在地熊本県上益城郡益城町田原2081-10(くまもと産業支援財団 電子応用機械技術研究所内)
電話096-286-3355
開設時間9:00〜17:30(土日・祝日・年末年始は休業)

後継者・M&Aの相談は「熊本県事業承継・引継ぎ支援センター」

熊本県事業承継・引継ぎ支援センターが扱う4つの承継の形

子どもに継がせたい、従業員に継がせたい、後継者がいないので会社を譲りたいといった相談は、熊本県事業承継・引継ぎ支援センターが専門です。国(中小企業庁)が全国47都道府県に設置している相談先で、熊本県のセンターは、熊本商工会議所が九州経済産業局から委託を受けて運営しています。

センターは、親族への承継、従業員への承継、第三者への譲渡(M&A)、創業希望者とのマッチング(後継者人材バンク)の4つの形を扱っています。まだどうするか決めていない段階の相談も受けています。

項目内容
所在地熊本市中央区横紺屋町10 熊本商工会議所ビル5階
電話096-311-5030(平日9:00〜17:00)
そのほかメール・FAXでの相談も受け付けています(公式ページの問い合わせフォーム)

M&Aの仲介会社やFA(ファイナンシャルアドバイザー)から営業を受けて迷っているときも、まず公的な相談先で話を整理してから進めると、相手を比べる物差しができます。

持続化補助金は「地域の商工会・商工会議所」が欠かせない

持続化補助金と熊本県の事業承継補助金で商工会・商工会議所の支援が必要になる理由

小規模事業者持続化補助金は、地域の商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組むことが条件の補助金です。公募要領では、商工会・商工会議所が発行する「事業支援計画書(様式4)」がないと申請を完了できません。第20回公募では、様式4の発行の受付締切は2026年12月4日(金)、申請の受付締切は2026年12月15日(火)17:00です。

公募要領は、社外の代理人だけで、地域の商工会・商工会議所へ相談したり様式4の発行を頼んだりすることはできない、としています。熊本県の事業承継・後継ぎ支援事業補助金(事業承継準備枠)も、地域の商工会議所・商工会の支援を受けていることが補助対象者の要件で、同じく社外の代理人だけでは相談できないとされています。

どちらの補助金も、事業者ご自身が地域の商工会・商工会議所へ足を運ぶ前提で日程を組みます。熊本県内の商工会は熊本県商工会連合会の商工会一覧で探せます。熊本商工会議所の電話は096-354-6688です(熊本県の公募要領の参考資料に載っている番号)。

地震で借入の返済が重いときは「熊本産業復興相談センター」

熊本産業復興相談センターの所在地と主な業務

令和8年熊本地震で被災し、前からの借入の返済が重くて新しく資金を借りにくい、といった事業者のために、2026年10月9日に熊本商工会議所内に「熊本産業復興相談センター」が開設されました。内閣府・金融庁・中小企業庁の発表では、被災事業者の復旧・復興に向けた資金繰りの支援をはじめ、各種の相談に対応するとされています。

  • 所在地:熊本市中央区横紺屋町10 熊本商工会議所ビル3階(電話 096-311-1288)
  • 主な業務:ワンストップの相談(関係する支援機関・支援施策の紹介など)、事業計画・再生計画の策定支援
  • 発表では、今後、八代市内にも相談窓口を開設する予定とされています

地震の被害に対する補助金や給付金、県の新しい融資制度については、当サイトの別の記事にまとめています(下の「あわせて読みたい」)。

補助金の申請書づくりを外部に頼むときの決まり

補助金の申請で外部の支援を受けるときに公募要領が定めている決まり

補助金の事業計画書づくりを、行政書士などの外部の専門家に頼むこと自体はできます。ただ、補助金によっては、公募要領が外部の支援について決まりを置いています。

  • 持続化補助金:商工会・商工会議所以外の第三者の支援を受けたときは、確認事項(様式2)にその相手方と支援にかかる金額(着手金・成功報酬など名目を問わない)を書きます。書いていないと、虚偽の報告として不採択・交付決定取消になるとされています
  • 持続化補助金:事業者が自ら検討した記載が見られない場合や、自ら検討していなかったことが分かった場合も、不採択・交付決定取消になるとされています
  • 事業承継・M&A補助金の事業承継促進枠:認定経営革新等支援機関に、事業承継の見込みについて確認を受けた計画書が必要です

外部の専門家は、事業者ご自身が考えた内容を、審査で伝わる形に整える役です。丸ごと任せる形にはできない補助金があることを、頼む前に知っておいてください。当法人がお手伝いするときも、様式2に当法人名と金額を書いていただきます。

よくある質問

相談先を間違えたら、最初からやり直しですか?

最初からやり直しになるとは限りません。熊本県事業承継・引継ぎ支援センターは、自治体・商工会議所・商工会・よろず支援拠点・金融機関などと連携していることを公式ページで示していて、熊本産業復興相談センターも、関係する支援機関や支援施策の紹介を業務に挙げています。いちばん困っていることを先に伝えると、合う相談先につながりやすくなります。

商工会と商工会議所は、どちらに行けばいいですか?

事業所のある地域で決まります。熊本県の公募要領の参考資料には、県内の商工会議所と商工会の一覧(住所・電話番号)が載っています。持続化補助金でも、商工会議所地区か商工会地区かで様式4の受け取り方が変わります。

補助金の相談は、よろず支援拠点と商工会のどちらがよいですか?

持続化補助金を申請するなら、様式4を発行する地域の商工会・商工会議所には必ず行くことになります。事業計画そのものを練りたい段階なら、よろず支援拠点も事業計画書の作成支援を挙げています。

出典・参考

まとめ

熊本の公的な相談先は、相談の中身で選びます。経営全般はよろず支援拠点、後継者やM&Aは事業承継・引継ぎ支援センター、持続化補助金は地域の商工会・商工会議所、地震で被災して借入の返済が重いときは熊本産業復興相談センターが入口です。

補助金の申請は、公募要領が事業者ご自身の関わりを求めているものが多く、外部の支援を受けたときの記載の決まりもあります。どこに何を頼むかを先に決めておくと、締切に間に合わせやすくなります。

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ノーサイド行政書士法人は、熊本の補助金申請を支援している行政書士法人です(経済産業省の認定経営革新等支援機関)。どの補助金が合うか、公的な相談先と当法人のどちらに何を頼むとよいかの整理から、お手伝いします。

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