持続化補助金でパンフレットやチラシを作るとき、「いつまでに配り終えればいいのか」「多めに刷っておいてもいいのか」という質問をよく受けます。また、機械を入れるときに、機械の代金とは別に年契約や月額のシステム利用料がかかることがあり、それも補助の対象になるのかで迷う方が多くいます。
この記事では、第20回公募(一般型 通常枠)の公募要領にもとづいて、広報費の対象になる期間と、期間をまたぐ契約の費用の考え方を説明します。
この記事のポイント
- パンフレットやチラシは、補助事業の期間中に実際に配った・使った分だけが対象です。配らずに残った分や、期間が終わってから配る分は対象外です
- 会社案内だけのパンフレットは対象外です。商品・サービスの名称や宣伝文句と、事業者名が入っている必要があります
- 期間をまたぐリース料・ソフトウェアの使用料は、補助事業の期間に当たる分だけを按分して対象にします
- 売上や契約数に応じて課金される費用、通信費は対象外です。機械とシステムの利用料は、見積を分けてもらいます
パンフレットは「期間中に配った分」だけが対象

第20回の公募要領は、広報費の対象にならない経費として「チラシ等配布物のうち未配布・未使用分」と「補助事業期間外の広告の掲載や配布物の配布」を挙げています。補助の対象になるのは、補助事業の期間中に配った分だけです。
第19回の補助事業の手引きには、新商品のチラシを1,000枚作り、事業終了日までに500枚配った場合は500枚分が対象になる、という例が載っています。補助事業の期間中に作ったダイレクトメールでも、顧客の手元に届くのが期間の後なら対象外とされています。
第19回の手引きでは、実績報告で、作ったチラシの現物(コピーや写真でもよい)と、配布先のリストを出すことになっています。配った相手が特定できる場合は、名簿も出すよう求められています。配る予定と記録の取り方まで、申請のときに考えておくと安心です。
第20回の補助事業の期間

第20回の補助事業の期間は、交付決定日から2028年3月31日までです。実績報告書は、補助事業が終わった日から30日を経過した日か、2028年4月10日のいずれか早い日までに出します。
途中で事業を終えれば、その日から30日以内に報告することになります。期間内に配りきれる部数で見積を取り、増刷が必要になった分は補助の外で自社負担にする、という考え方で計画を立てるのが確実です。
会社案内だけのパンフレットは対象外

公募要領は、補助事業計画に基づく商品・サービスの広報を目的としたものだけを広報費の対象にしています。販路開拓につながる商品・サービスの名称や宣伝文句、事業者名などが入っていない、単なる会社のPRや営業活動のための広報は対象外です。
対象外の例として、「商品・サービスの宣伝広告を目的としない広告・看板・会社案内パンフレット作成・求人広告」と名刺が挙がっています。パンフレットを作るなら、計画に書いた新しい商品やサービスを前に出した内容にします。広報費の補助金の上限は30万円(税込)で、広報費だけでの申請はできません。
年契約・月額の利用料は「期間内の分」だけ

機器・設備のリース料やレンタル料は「借料」、ソフトウェアの使用権やシステムの利用料は「ウェブサイト関連費」になります。公募要領は、どちらについても、契約期間が補助事業の期間を越える場合は、按分などの方法で出した補助事業期間の分だけを対象にするとしています。
第19回の手引きには、毎月1万円の使用権を12か月分契約し、補助事業の期間中に12万円を払い、そのうち3か月を補助事業の期間に使った場合は、12万円÷12か月×3か月=3万円が対象になる、という計算の例があります。1年分を前払いしても、全額が対象になるわけではありません。
借料については、補助事業以外にも使うもの、通常の生産活動のために使うものは対象外です。補助事業の期間内に支払いが終わっている必要もあります。
対象にならない利用料
公募要領は、次のような費用を補助の対象外としています。機械やシステムに付いてくる費用が、これに当たらないかを見ておいてください。
- 売上高や販売数量、契約数等に応じて課金される経費や成功報酬型の費用
- 電話代、インターネット利用料金等の通信費
- 各種保証・保険料
- 既に導入しているソフトウェアの更新料
- 家庭および一般事務用ソフトウェア
機械とシステムの利用料は見積を分けてもらう

公募要領は、見積金額に複数の項目が含まれる場合は、その内訳を示すよう求めています。機械の代金と年契約の利用料が1つの見積にまとまっていると、どこまでが機械装置等費で、どこからが期間で按分する利用料なのかが分かりません。
さらに、ウェブサイトやシステム開発に関連するソフトウェアはウェブサイト関連費で計上するよう決められていて、ウェブサイト関連費の補助金の上限は30万円(税込)です。機械の代金と利用料を分けておかないと、この上限や按分の計算ができません。当法人では、機械本体、設置、システムの利用料(月額か年額か、契約期間)を分けた見積を、最初から業者にお願いするようにしています。
よくある質問
看板は広報費の対象になりますか?
対象になります。公募要領は広報費の対象の例に「看板作成・設置」を挙げています。ただし、商品・サービスの宣伝を目的としない看板は対象外です。
デザインを作って、あとで自分で増刷するのはかまいませんか?
補助の対象になるのは期間中に配った・使った分なので、期間が終わってから増刷する分は自社の負担です。申請では、期間内に配りきれる部数で見積を取ります。
1年分の利用料を補助事業の期間中に払えば、全額が対象になりますか?
なりません。契約期間が補助事業の期間を越える分は、按分して補助事業期間の分だけが対象です。
出典・参考
まとめ
持続化補助金で作るパンフレットやチラシは、補助事業の期間中に配った分だけが対象です。第20回の期間は交付決定日から2028年3月31日までなので、期間内に配りきれる部数で計画します。
年契約や月額の利用料は、期間内の分だけを按分して対象にします。売上に応じた課金や通信費は対象外です。機械の代金と利用料は見積を分けてもらい、どの経費区分で出すかを申請の前に決めておきます。
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